春の受注会がスタート

2019年2月13日から1週間の限定で「春の受注会フェア」を開催中!

ショップには、イタリアで紡績した細番手のリネン糸を使った綿麻サテンシリーズをご用意しました。カシュクールワンピースと、ジャケット、スカート、パンツの4つのアイテムをお届けしています。上品な光沢が春のお出かけにぴったりの一枚です。

期間中に受注購入いただくと、アトリエ製作のミニバッグをプレゼントいたします。お洋服を製作する上でどうしても出てきてしまう残布を余さず使い切りたい。そんなナデルの想いから製作されたこのミニバッグは、綿麻サテンの残布をアップサイクルして製作しました。数に限りがありますのでお早めのご来店をおすすめします。

今年で11年目を迎えるナデルは、ブランド当初からアップサイクルを行っています。生地の裁断時に出てくる残布を全て回収し、お洋服の一部やくるみボタンの布としてなど、提携工場の協力を得ながら余さず使う活動を続けています。

そんなナデルのアップサイクルの活動は、また次回お届けします!!

それでは、店頭で皆様にお会いできることを楽しみにしております。

<綿麻サテンシリーズ受注会フェア>
開催期間:2019/2/13〜19
展開店舗:NADELL京都本店、うめだ阪急本店10F「NADELL」常設
お問い合わせ先:contact@nadell.jp

パティシエプロジェクトvol.1 長谷川理恵さん×NADELL

長谷川理恵さんの「オーガニックコットンでパティシエの衣装を作ってほしい」という声から始まった、今回のプロジェクト。

息子さんの乳製品アレルギーをきっかけに、ヴィーガンやローフードに出会ったという理恵さん。息子さんが安心して食べてくれる姿や、自身もその美味しさに感動したことでヴィーガンスイーツのパティシエを目指すことになったと言います。日本人が作るヴィーガンスイーツを世界に発信したいという彼女の想いに応え、デザイナー北村ヨナのものづくりがスタートしました。

新しいことに挑戦する理恵さんに刺激され、北村が考えたのが日本伝統の素材とオーガニックコットンを組み合わせた、世界に一つだけのシェフコートの製作でした。

オーガニックコットンの綿たち

NADELLが拠点とする京都は、日本伝統産業が息づく街。身近に存在する、京織物や職人の手仕事の数々。NADELL weddingでは、日本の婚礼衣装の白無垢を使いドレスを製作するなど、職人技術への敬意を込めたものづくりを行ってきましたが、さらに深く京都の伝統産業に携わるきっかけとなったのが、理恵さんとの出会いでした。

京織物を製作するジャガード織機

人の繋がりが巡り合わせる職人技術

「時間があれば、糸や生地をルーペで眺めていたい」そんな、マニアックな趣味を持つ北村にとって、伝統的な技術を貫く職人の姿勢にはいつも感銘を受けると言います。NADELL京都本店には、コレクションとして集めた数々の京織物が飾られています。

そんな彼女が、何年も大事に持っていたという一本の組紐。金銀糸でできた、その美しい組紐を製作された方に連絡をとることにしました。快く迎えてくださった金銀糸を作る方々。北村のものづくりへの熱意に共感いただき、オリジナルの組紐の製作にご協力いただけることになりました。社長さんに、オリジナルで帯も製作したいと話すと、「ほんなら」とご紹介いただいたのが西陣織をベースにした京織物を製作する方でした。

京織物を製作する職人さん

どちらも京都で歴史を受け継ぎながら、ものづくりを今に伝える老舗の方々。みなさんのあたたかいご協力があり、求めていた素材と職人の方々に出会い、製作をスタートすることになりました。

心が繋ぐ、ものづくりの和

理恵さんの好きな「紫」をテーマに、老舗の方々の協力のもと製作が進められました。糸の色をひとつひとつ選び作られていく組紐。柄を選びイメージを伝え、織見本を製作いただいた京織物の帯地。

組紐を製作するための大和組の色指示シート

ひとつひとつシルクの色を選びます

何度も打ち合わせを行い、職人技術から生まれた素材を目にした北村は、「あ〜産まれましたね」と一言。

今回の製作を通して、改めて”人の心は美しい”と感じたという北村。理恵さんの凛としたまっすぐな心に触れ、一枚のウェディングドレスを製作するような想いが湧いてきたとい言います。彼女の想いを尊重したものづくりを考え、浮かんできた一本の組紐。その組紐が繋げてくれた職人の方々との出会いにより、オリジナルの組紐や帯を製作することができました。ものづくりを通して、京都の職人さんと心から分かち合えたような最高の時間だったと語ります。

日本の美を発信するパティシエスタイル

理想の素材が奇跡的に揃い、次はデザイン製作へと続きます。オーガニックブランドとして立ち上がったNADELLならではの新たな創作がはじまります。そんな、アトリエ製作のお話は次回のお楽しみです。

今回、長谷川理恵さんが読売テレビ「ダウンタウンデラックス」への出演が決まりました。NADELLで製作したパティシエ衣装も登場予定。2月22日22時よりオンエアです。ぜひ、ご覧ください。

NADELL 疋田

日本のものづくり精神でつくるニット

ものづくりへの想いをヒトやモノとの出逢いを通し綴る連載「ものづくり探訪」第2回目。
今回はNADELLに入ったばかりの私、オクがお届けします。

先日、デザイナー北村の同行で、ニットの製造会社さんを訪ねてきました。今までニットといえば、普通に機械で編まれているんだろうとしか考えていなかった私。今回の出張で、こんなに一枚一枚に職人さんの手が入り、手間がかかって出来ているんだと、驚きました。当たり前のようで当たり前でない、ものづくりの大変さ、そして面白さを初めて知った旅でした。

 

まるでお洋服の3Dプリンター

ウィーン、カシャーンと動く、何台もの大きな横長の機械。どの機械も、頭にはたくさん大きな糸巻きをつけて、細いワイヤーが所々つきだして、何か不思議な生き物のよう。中ではなにやら部品が右へ左へ行ったり来たり。そして下からはすでに筒状に編みあがった状態の服が…!

徳島県の小高い山々が連なる田園風景の中に立つニット製造会社の工場。優しい笑顔の社長さんが、ニットのお洋服が作られていく工程をひとつひとつ見せて下さいました。ニットはおろか、アパレルの工場自体が初めての私が、大きな機械たちを前にぽかーんとする隣で、「すごーい!」と目を輝かせる北村。

これが「ホールガーメント」という機械だそうです。普通は、腕を作って、胴体を作って、ポケットを作って、縫い合わせて、とするところ、これが全部できあがった状態で機械から出てくる。まるでお洋服の3Dプリンターのようです。お洋服に縫い目ができないので、デザインがきれいで、ニット本来の軽やかさや手触りが楽しめます。

オーガニックコットンにとことんこだわったニットのお洋服をつくるため、こうした技術をもつ国内の工場をずっと探し求めてきたNADELL。縁あって、今回訪問の会社さんに出逢いました。

 

ニットに生命が吹き込まれるまで

私たちがこの会社さんで感動したのは、機械の多さだけではありません。
機械が編んでいるといっても、やっぱりそれを動かしているのは人。立体的で複雑なデザインを機械にさせるために、熟練の方がコンピュータを使って細かく設定します。カラフルな点がびっしり並んだ画面で、「コレが、服のあの部分で…」と説明して下さるも、複雑すぎて理解できず…。

ほかにも、スチームをあてる人、裁断する人、仕上げの縫製をする人、検品や梱包をする人。それぞれの工程で、最終的にはすべて人の手や人の目が入ります。手間がかかっても、きちんと届けたいという想いが込められて、服になっていくんだと感じました。

スチームの機械で魔法のように一瞬のうちに伸ばされるニットたち

編みあがったニットのお洋服は、ふっくらと安定した編地になるよう、スチームをかけられていきます。テキパキとした従業員さんたちが服を型にはめて、シューっと熱い蒸気をあてると、お洋服が魔法のように一瞬でふんわりと伸びます。それはまるで、縮こまった生地に息が吹き込まれたよう。

ちょうど見学させて頂いていたときに作っていたのは、地域の学生さんたちのユニフォーム。「サイズが狂うといけないからね。」と一枚一枚、丁寧に仕上げられていきます。

位置がずれないように…息が止まるようなカッティング作業風景
特殊なミシンを使って仕上げの縫いが施されていきます

みなさんの眼差しは真剣で、手の動きも的確。目を輝かせて工程内容を説明して下さる従業員さんもいらっしゃり、ものづくりに対する姿勢に心を打たれました。誇らしげな笑顔でどんどん作業場を見せてくれる社長さんに、「社長、ニット好きでしょ」と北村が声をかけると、社長さんはまたニコニコ。

色々な事を教えて頂き、背筋の伸びる想いで、帰路についた私たちでした。

この町の長老のおじいさんのように祀られていた大木

最後に、この地域で有名な樹齢1000年の巨大なクスノキを見せて頂きました。社長さんも時々ここへ来るそう。なんだか大きなパワーをもらった気がします。

NADELLが国産にこだわる理由

近年日本では、繊維工場がとても厳しい状況におかれています。繊維産業で栄えていた頃の日本には、糸づくりから縫製まで、服づくりに携わる職人さんがたくさんいて、優れた技術をもつ工場もあちこちにありました。それが次第に国際的な価格競争が激化し、日本の多くの工場が廃業に追い込まれています。繊維の主な産地では高齢化も進んで、後継者となる若い労働者も不足しているようです。

この状況が続けば、もう日本で服は作れなくなってしまう、とNADELLは真剣に危惧しています。だからこそ、私たちはこれからも優れた技術をもった工場さんたちと継続的なお付き合いをし、国産のお洋服づくりにこだわっていきます。

心をこめて生命をふきこまれたニットたち。
NADELLが自信をもっておすすめするアイテムは、今年の秋冬に順次登場予定です。
みなさま、ぜひお楽しみに。

ひとつのエレガンス。究極のエレガンス 〜いつも存るナデルの1枚を求め〜

「うんん……カットソーはよう分からん。進化したいけどな……」日頃そう語るのは、弊社デザイナーの北村ヨナ。モードの世界を歩んできた彼女には、カットソーというものがどうもピンとこないという。そんな彼女が、1年間4型の美しいカットソーと真に向き合い誕生したのが「美しいTシャツ」シリーズです。

ウェディングドレスから洋服までの全ラインを手がける北村は、長年の研究と技術から2度目のサンプルを作らずに製作を進めるのが常でした。私たちスタッフも驚いたのが、今回に限っては3度もサンプルを製作したことでした。最後はバインダー幅を何ミリにするかで、朝方まで悩むことさえあったという。

1年前に世界のメゾンブランドが作るごくごくシンプルで美しい1枚のカットソーを目にしたことをきっかけに、美しいエレガントなTシャツ作りを極めたいと企画したのが今回のシリーズでした。

「Tシャツ1枚に真剣に向き合う自分がおかしくてしょうがなかったけれど、学んだのは作りながら感動することだった。それが我がものづくりの人生や」と語る北村。何年たっても崩れない誤魔化しのきかないシンプルなシルエットだからこその難しさに直面し「わかんない、わからない……」と嘆きながらも製作にのめり込む姿。間近で見てきた私たちだからこそ伝えられる、究極のTシャツが完成するまでのストーリーをお届けします。

 

一枚で透けない究極な素材を求めて

「エレガントで、一枚でも透けないTシャツが欲しい」。その願いを叶える素材を求め、出会ったのがコットンとは思えないほどの光沢感を放つオーガニックコットン「アルティメイト・ピマ」でした。NADELLが主に使用している、超長綿の「スーピマーコットン」のさらに上をいく究極のOGCと評される「アルティメイト・ピマ」。

超長綿とは、綿花の中の繊維の平均の長さが平均35mm以上のもの。糸が長いため反射率が上がりシルクのような光沢感を放ちます。手触りがいいのはもちろん、綿花繊維が長いことで細くても強度を保ち、薄くて上質な生地を作ることができます。そんな超長綿の中でも、世界一の長いと言われる38.7mm以上を誇るのが「アルティメイト・ピマ」です。

昼夜の寒暖差が大きい標高1,200mの高知で栽培された綿花は、繊維の中空率が高く生地にハリと腰を与え、風合いを長く保つことができます。適度なヌメリ感を持ちながら、ドライタッチで心地よい柔らかさが特徴です。使い込むほどに肌になじみ、長く愛用できることから「究極のオーガニックコットン」と呼ばれています。肌触りと上質感に惚れ込み、エレガンスを表現する素材にアルティメイト・ピマを採用することになりました。

 

エレガンスを極める、究極的なシルエットへのこだわり

丸胴ではなく、あえて縫い目を施す

OGCブランドのインナーに多いのが、脇に縫い目がない「丸胴(まるどう)」。じつは、NADELLのお洋服ラインには丸胴商品が少ないのです。それは、インナー一枚であってもくびれのシルエットにこだわる北村の想いが隠れています。今回も丸胴ではなく背中に縫い目を施したデザインに仕上げました。

NADELLの定番のレースインナーにも施された背中の縫い目。これは、美しい曲線を描く女性のカラダのことを考えたデザインです。曲線を表現するために生地の端を曲線でカットし縫い合わせることで、平面ではなく立体的なシルエットになるよう計算されています。これにより、一枚で過ごす時もファッション性がプラスされ、ジェケットを着ていても脱いでも上品なTシャツが誕生しました。

 

VでもUでもない究極的なネックライン

自らもパターンを引く北村。なかでもTシャツの顔となるネックラインは「最終的になんだか分からなくなってしまうほど、何度も何度も線を引き直した」といいます。最後は、パタンナーではなく、自分で引いたラインを採用したところにも、Tシャツへかける強いこだわりが垣間見れます。

朝方まで考え抜いたバインダー幅

最高のものを作りたいという想いから、日本でも高い技術を誇る縫製工場さんと協力し製作を行いました。そんなプロが一瞬根を上げるほど、難しい要求をしたのがネックラインのバインダー(※)幅。朝方まで考え抜いた幅のバインダーは、カジュアル過ぎずインナーでもない、絶妙な表情を生み出しています。

※バインダーとは?
生地の端にラッパ管といわれる特殊なアタッチメントを用いて3折り(あるいは4折り)した生地を巻き込んで縫っていく仕様のこと。

 

洗っても型崩れしない職人技

デザイナー自身の30年に及ぶ服作りの経験と技術で培ってきたノウハウを入れ込んだ、今回のシリーズには、ここでは語れないほどの秘伝のレシピが隠れています。Tシャツにありがちな型崩れを最小限に留めるため、生地の質感調整、型崩れしないための職人の縫の技術、究極的なパターン研究を施し完成したのがこのラインです。北村の探究心はまだまだ終わりが見えないようで「この子達は進化させていくからね〜」とつぶやいています。

実際、一週間ほど連続着用をしたTシャツに対し、手洗いと天日干し、手洗いと浴室乾燥機など様々な方法で3度の洗濯実験を試みたところ、1cm弱の伸びはあるもののネックラインの型崩れもなく美しいラインを保つことが分かりました。ハンガー干しをしてもラインが崩れないのには驚きです。(北村の愛猫・akiちゃんも実験に加わり、Tシャツをモミモミしてくれました笑)

akiちゃん
ものづくりの精神が宿る究極のTシャツ

徹底的なものづくりの精神を持つ(A型/血液型)デザイナー北村ヨナと、日本のものづくりの職人技を集結させた究極的な一枚。上品な女性らしさを引き出すこのTシャツは、本物を知る大人の女性のワードローブに欠かせない一枚になることを確信しています。

NADELL Kyoto 本店、うめだ阪急百貨店(10F)、NADELL公式オンラインショップに加え、2016年3月31日に銀座・数寄屋橋交差点に開業する「東急プラザ銀座」内の「ヒンカリンカ」(5F)で取り扱いがスタート予定です。

取り扱い店舗(2016年3月31日同時発売)
 ・NADELL Kyoto 本店
 ・阪急うめだ本店10階 SOUQクローゼット NADELL店NADELL公式オンラインショップ東急プラザ銀座「ヒンカリンカ」(5F)
長袖プルオーバー:14,000円
・半袖プルオーバー:12,000円
・ノースリーブプルオーバー:11,000円
・キャミソール:9,000円
 ※全て税抜表記です

※オーガニック・テキスタイルの世界基準「GOTS(Global Organic Textile Standard)」認証(※)を受けた「アルティメイド・ピマ」のみを使用しています。

GOTS認証とは?
原材料がオーガニックであるだけではなく、生地の生産・加工や保管・流通のすべての過程で環境的・社会的な基準を満たした原綿に与えられています。使用する染料や化学物質に毒性を含まないこと、合成糊や塩素系の漂白剤の使用禁止。そして労働条件や労働環境の整備、児童労働の禁止など様々な厳しい基準をクリアしたもののみに与えられます。

織物の神様と出会う旅

“ものづくり”を知らない私が、NADELLに入って1年半。分からないことの連続で戸惑い、壁にぶつかりながらも見えてきたNADELLが考える”ものづくり”の世界。

職人の町として知られる京都に身をおき、デザイナーと共にものづくりの現場を訪れる日々。お洋服作り一筋20年のデザイナーから聞かされる「モノ、コトにもそれぞれの想いがある」という言葉。職人さんや縫製工場のみなさんに出会うことで、その意味を少しずつ理解できてきたような気がしています。

オーガニックコットンを栽培する農家さん。糸を紡績する職人さん。縫製工場の縫い子さん。商品を検品するスタッフ。お客様にお洋服をお届けする販売スタッフ。関わる全ての人の想いがNADELLのお洋服には宿っています。そんなものづくりへの想いをヒトやモノとの出会いを通し綴る連載「ものづくり探訪」をお届けすることになりました。

第1回目は、織物。

車窓から見えてきたのは滋賀県ののどかな田園風景。工場に着くなり、“かしゃんかしゃん”というリズミカルな音がしてきます。中に入ると、猛スピードで電車が走り抜けるような織り機の音に圧倒され鳥肌が……織り機の音を聞くのは、これが初めてでした。デザイナーの北村が「昔は町中でこんな音が聞こえていたのに……」と。

ずっとみていても飽きないほど複雑な機械が音をたてて動いています

電気仕掛けの織り機が主流の今、からくり人形のような昔ながらの機械仕掛けのシャトル機が現役で動く工場は少ないそう。量産向けの織り機とは違い、1日15mほどしか織ることができないという昔ながらの織り機では、手のぬくもりを感じるような特別なリネンに仕上がります。

さらに工場の奥に進み驚いたのが、糸をブレンドする機械があること。糸を直接買い付け、仕上げたい風合いに合わせ糸から自分でブレンドするのが職人さんのこだわり。ものづくりへの愛情が感じられる機織りを前に、「ここには織物の神様がいるね」とデザイナーの北村。ニコニコと糸に触れる職人さんの顔を見ていると本当にそんな気がしてきます。

お邪魔した時に機械にかかっていたのは、輝くように白いアイリッシュリネンの糸。最高級リネンとして知られるアイリッシュリネンは、糸を作る工場が閉鎖してしまったことで今では目にするのも珍しい貴重なものだとか。

50年ほど前に製作されたヴィンテージの生地が数多くストックされている倉庫にも案内していただきました。普段入ることができない倉庫なんだとか。創作意欲を刺激される生地ばかりでデザイナーと大興奮!!

こんな丁寧な仕事はいまやろうと思っても難しいという職人さん。さらに生地選びは盛り上がり、とっておきの宝物があると見せてくれたのが手紡ぎのリネン糸。昭和27年頃に作られた貴重なもの。ワガママを言って3個も頂きました。

いただいた手紡ぎ糸は京都店に飾っています

すっかりあたりは真っ暗に……7時間もいたよう。

職人さんのものづくりを守る強い心。こんなにも愛情を込めて作られた生地達は幸せそうに笑っています。

NADELLでは2016年の春夏に向け、眠っていた布、職人さんの精神がこもったた布がどんな形で生まれ変わるのか………いまから期待でいっぱいです! どうぞみなさんもお楽しみに。

hikita